今さら聞けないクロケット&ジョーンズのチャートシーの3つのこと
「チャッカブーツ」の当たり前
【クロケット&ジョーンズ】チャートシー
1879年の創業以来ドレス靴主体としていたクロケット&ジョーンズが、英国陸軍将校用ブーツから着想して1960年代に開発したのが「チャートシー」。今に至るまでロングセールスを続ける名靴だ。
country:イギリス
幅広&甲高な日本人の足型に馴染みやすいんだ
Crockett&Jones[クロケット&ジョーンズ]
チャートシー ダイナイトソール
世界中にチャッカブームを巻き起こした名靴。木型もさること、きめ細やかな英国産カーフスエードの採用も美点だ。ダイナイトソール版の登場でさらなる人気拡大は必至。6万7000円(グリフィンインターナショナル)
“ご本人”に質問
Q1.224ラストが日本人の足型に合うって本当?
A.本当です。一見細身な僕だけれど、じつはチャートシーの224ラストはボールジョイント部分が広め。やや内振りなフォルムといい、どちらかというと履き心地優先のコンフォート木型なんだな。だから幅広&甲高な日本人の足に馴染むわけ。
それでもスラリと見えるのは、若干低めの甲や、トウからの距離が長い2アイレットのデザインが効いているのかも。ついでに言えば踵は小ぶりで、ここも日本人に合うと言われる所以です。
“ご本人”に質問
Q2.なんでダイナイトソールになったの?
A.クロケット&ジョーンズはラバーソール仕様が昔から多いけど、チャートシーに限っては古きよき英国ブーツの伝統的を守るためか、レザーソールが基本だったんだよね。でも雨の日は浸水するし、濡れたフロアでツルッといったりするでしょ?
グリップ力と履き心地に優れる高級ラバーソール
で、最近になって英国ダイナイト社のラバーソールを装着した僕が登場したというわけ。もともと装いを選ばぬ万能チャッカとして人気を博してきたけど、これで天候さえも選ばぬ一足になったんだ!
“ご本人”に質問
Q3.世界一木型の種類があると聞きました
A.世界一かは定かじゃないけど、靴の聖地と呼ばれる英国ノーサンプトンのメーカーの中では一番多く木型を保有しているはず。これは長年にわたって数多の有名ブランドのOEM生産を行ってきたからなんだよね。
なかでも1960年代に開発された僕の224ラストは“名作”と言われているよ。いろんなバリエの靴を作れるから近年では日本のショップからの別注オーダーも殺到。その過程で新しいラストが生まれることも多いんだよ。
※表示価格は税抜き
[ビギン2021年4月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。