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全国の強豪企業チームが激突するラグビーの日本最高峰リーグ、ジャパンラグビートップリーグ(以下トップリーグ)が1月16日(土)、17日(日)のファーストステージ第1節で待望の開幕を迎える。2022年1月には新たなリーグの開幕が予定されていることから、2003年に産声を上げたトップリーグは18シーズン目の今季がラストシーズンということになる。

初のベスト8入りを成し遂げた日本代表の躍進などにより社会現象と化したラグビーワールドカップ2019日本大会。その熱気冷めやらぬ中、昨年1月に開幕したトップリーグ2020シーズンは毎節のように地上波で中継され、チケットも記録的な売れ行きを見せていた。だが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大などを受けて3月に中止が決定した。

多くのファンがラグビーロスに陥る結末となったが、当事者である選手、指導者、チーム関係者はそれ以上に無念のシーズンとなったはずだ。それだけに、国内トップレベルのラグビーの再開となる今回のトップリーグの開幕は例年以上に特別な瞬間となる。

今季の最大の特徴は、やはりワールドカップで活躍した世界的な名選手が続々とトップリーグチームに加入していることだ。

特に耳目を集めている世界的スターの筆頭が、ワールドラグビー年間最優秀選手に2度輝いた実績を持つニュージーランド代表「オールブラックス」SO/FBボーデン・バレットだ。サントリーサンゴリアスに合流後早々のプレシーズンマッチでは武器である鋭いランを活かしたトライに、正確なパスによるトライアシストにと順調な仕上がりを見せた。公式戦でもそのワールドクラスのスキルを連発し、スタジアムを沸かせるはずだ。

サントリーサンゴリアスSOボーデン・バレット
トップリーグ開幕に向けて準備万端のサントリーサンゴリアスSOボーデン・バレット

同じオールブラックス経験者では、神戸製鋼コベルコスティーラーズにSOアーロン・クルーデンとFB/CTBベン・スミスが新加入したことも大きな「事件」と言えよう。クルーデンは2011年、スミスは2015年のワールドカップ優勝にそれぞれ貢献しており、再び優勝を目指す神戸製鋼にとってこれ以上ないほどの戦力補強となったことは言うまでもない。

日本代表の宿敵として幾度も立ちはだかってきたスコットランド代表、その中心選手として活躍してきたSHグレイグ・レイドローも注目の的だ。冷静かつ正確な判断力、精密なプレースキック、スコットランド代表を長年牽引したキャプテンシーは、さらなる飛躍を目指すNTTコミュニケーションズシャイニングアークスにとって大きな戦力になると同時に、チームメイトの生ける教材となることは間違いないだろう。ベテランながら「ラグビープレイヤーとしてもさらに強化していく。自分のベストを尽くしたい」と意欲は増す一方だ。

ワールドカップ2019日本代表戦での2トライを含む6トライを決め、南アフリカ代表の3度目の優勝に貢献した快足WTBマカゾレ・マピンピのNTTドコモレッドハリケーンズ入りもファンを大いに驚かせるニュースとなった。「チームファーストで最高のパフォーマンスを発揮する」と宣言しており、同じくNTTドコモに加入したニュージーランド代表SHのTJ・ペレナラとともに高い実力を見せつけるシーズンとなるだろう。

オーストラリア代表の現役のキャプテンで、世界屈指のオープンサイドFLであるマイケル・フーパーのトヨタ自動車ヴェルブリッツ入りも衝撃的な発表だった。トヨタ自動車には2019年までオールブラックスのキャプテンを務めた(代表はすでに引退)NO8キアラン・リードが昨シーズンから活躍しており、豪華なバックローを形成する。彼らを中心に、トヨタ自動車はワールドクラスのタックルやボールの争奪戦を披露してくれることだろう。

一方、ワールドカップで世界に誇るハイレベルなラグビーを披露した日本代表選手たちも各チームで腕を撫す。その代表格で、直近2大会でジャパンを牽引したスキッパー、東芝ブレイブルーパスのNO8 / FLリーチ マイケルは昨年行った手術から実戦復帰するなど準備万端だ。

また、日本代表経験者がチームの新キャプテンに就任するケースが複数見られた点も今シーズンの特徴的な変化と言える。

日本代表の司令塔かつ得点源となるプレースキッカーとして4勝、ベスト8入りに大きく貢献したキヤノンイーグルスのSO田村優、その田村と連係して日本代表の攻撃を組み立てるだけでなくディフェンス面でも獅子奮迅の活躍を見せたサントリーサンゴリアスのCTB中村亮土がそれぞれチームの新キャプテンに就任。アタックにおける戦術面のみならず組織全体をまとめるという重責も担う。

さらに、ワールドカップのピッチには立てなかったものの代表の一員としてチームのレベルアップに寄与したNO8/FL德永祥尭(東芝ブレイブルーパス)、SH茂野海人(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)がそれぞれの共同主将に就任。特に茂野はNO8キアラン・リードという世界的なリーダーと共闘することになる。

他にも、スクラムでの強さと無尽蔵の運動量で輝きを放つ「笑わない男」ことPR稲垣啓太、世界への扉を開き日本ラグビーの進化を体現してきたHO堀江翔太、すでに代表を引退し現役を続けながら医学の道を歩み始めているWTB福岡堅樹(以上パナソニック ワイルドナイツ)、堀江と同じく日本のパイオニア的存在として世界にその名を轟かせてきたSH田中史朗(キヤノンイーグルス)、ワールドカップではその田中をリザーブに追いやり全試合に先発したSH流大(サントリーサンゴリアス)など、世界に通用するトッププレイヤーたちが今や遅しと開幕を待ち構えている。

多くのファンの胸に去来したラグビーロスをあっさり埋めるほどの名勝負が、約4か月にわたり生み出され続けるであろうジャパンラグビートップリーグ。どのチームもワールドカップの再来とも形容できそうな豪華な布陣で、特別なラストシーズンに臨む。

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編集者兼ライター
齋藤龍太郎

《ワールドワイドにラグビーを取材中》
編集者として『ラグビー魂』をはじめとするムックや書籍を企画。2015年にフリーの編集者兼ライターとなり、トップリーグをはじめ日本代表の国内外のテストマッチ、ラグビーワールドカップを現地取材。フォトグラファーとしても活動。著書に『オールブラックス・プライド』(東邦出版)。

文・撮影/齋藤龍太郎

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