HISTORY

アメリカンカジュアルがあらためて見直されている昨今、久しぶりに注目を集めているスウェットシャツ。アメカジの三大要素であるワーク、スポーツ、ミリタリーすべてのスタイルに採り入れられた稀有なアイテムであり、近代スポーツウェアの原点でもあるスウェットは、いまや現代生活に欠かせないスタンダードともいえる。時代やスタイルを超越した、その普遍的な魅力を解明する。

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衿元のV字ガゼット、そして「裏毛」と呼ばれるループ状のコットン生地こそ、いわばスウェットシャツのアイデンティティである。その心地いい肌触りにも大きな意味があるのだ。

定番アイテムの基礎知識

【スウェットシャツ】

 ●運動時の機能性を考慮し、米国で開発されたアスレチックウェア。
●「裏毛」という裏面がループ状のパイルになった生地が用いられる

スウェットシャツの”Sweat”とは、日本語に訳すと「汗」。すなわちスウェットシャツとは「運動して汗をかくためのシャツ」であり、動きやすさに加え、不快な汗を吸収することがなによりも重視されている。そのために開発されたのが、吸水性に優れるコットンを用い、内側をパイル組織にした裏毛生地。つまり汗をすばやく吸収して快適さを保つ裏毛生地こそ、スウェットをスウェットたらしめているのだ。動きやすいウエスト丈で、運動時もバタつかないように首元、袖、裾にリブを用いたクルーネックタイプがベーシック。フードにより防寒性を高めたスウェットパーカや着脱が容易な フルジップ、セットアップで着用するスウェットパンツなどのバリエーションも存在するベーシックウェアだ。

写真/池田佳史 文/竹石安宏(シティライツ) スタイリング/武内雅英(CODE) 取材協力/ミスズ

本記事に掲載されている商品の価格や問い合わせ先、仕様などの情報は、原則として雑誌Beginの連載に掲載された当時の情報となり、現在の仕様や価格、情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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