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HISTORY

旅から生まれ、旅とともにその歴史を刻んできたスーツケースは、皮革、金属、化学樹脂など素材を変化させて堅牢性と軽量化の相反する条件を両立し、キャスターを備えるなど、ディテールも進化させることで人々の志向に応えてきた。今回は、そんな私たちにも身近な“旅のパートナー”のABCを学んでみよう!

1969年に史上初の人類月面着陸に成功したアポロ11号のミッションにおいて、月の石を地球まで運んだことでも名高いゼロハリバートン。その製品のシェルは、初期にはプレーンなデザインだった(手前のアタッシェ)が、1946年以降、写真のスーツケースに見るようなリブ(プレスライン)が施されるようになった。ちなみに航空会社などのステッカーをケースに貼る習慣は、この頃から一般化した。

スーツケースが劇的に
進化したのはバブル頃の話だ

定番アイテムの基礎知識

【スーツケース】

●持ち運びが可能なサイズの、個人向けボックス型旅行鞄のこと
●近年はトロリータイプが主流

 服の一揃い(スート)が入るサイズであることが名称の由来のスーツケースは、約2000年前、ローマ軍兵士が各地を転戦する際に所持品を収めたケースに源流を求めることができる。
現在見るハード型ケースの基本構造、すなわち前・後に割れるシェルにフレームや錠前などを備えたスタイルは、1882年に登場したグラッドストーンなる鞄が原型である。またトロリーケースは、キャスターおよびプルドライブハンドルなどと呼ばれる伸縮式ハンドルを備えた、スーツケースの最進化型といえる。これらは日本のバブル期に当たる1980年代末期、航空関 係者の業務用として誕生。その後、円高進行や海外旅行ブームの到来により、一般の旅行客にも広まっていった。

写真/大嶽恵一 池田佳史 文/山田純貴 スタイリング/佐々木 誠 取材協力/エース 世界のカバン博物館 伊勢丹新宿店メンズ館
※各商品のサイズ表記はプルドライブハンドル格納時における、キャスターなどを含む外寸です。容量は編集部調べ。

掲載記事は、雑誌Beginの連載『定番の教科書』の2013年4月号に掲載された記事の抜粋であり、本記事に掲載されている商品の価格や問い合わせ先、仕様などの情報は、原則として掲載当時の情報となるため、現在の仕様や価格、情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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