特集・連載
冬のド定番スポーツの起源は子どものおもちゃだった!? -「スノーボード」の教科書
定番の教科書 ネイビージャケットやB.D.シャツ、チノパンといったお馴染みの服はもちろん、スニーカーやデイパに代表される靴、鞄、さらにはスポーツカーや食べ物まで、どのカテゴリにも、いつの時代も変わらない「定番モノ」が存在します。いまもなお、定番が定番たる所以とは? 歴史、ウンチク、名作から今買える新傑作まで、世の定番モノをじっくりわかりやすく解説します。 この記事は特集・連載「定番の教科書」#23です。
HISTORY
ここ20~30年で目覚ましい発展を遂げてきたスノーボード。 ウインタースポーツに限らず、ここまで急速にメジャー化した スポーツは珍しい。また近年は日本人ライダーの国際的な 活躍も目覚ましく、国内でも再び盛り上がりを見せている。 ただスノーボードの魅力にとりつかれる人が多いなかで、 成り立ちを知っている人は意外と少ない。そこで今回は歴史を振り返りつつ、スノーボードのイロハを学んでいくことにしよう。
スノーボードはフリースタイル、アルペンといった基本的なスタイルに、 近年は自然の山を滑るバックカントリーなど楽しみ方が幅広い。それに伴いボードやギアの種類も豊富で、 近年もまだまだ進化が続いている。写真のボードはバートンの「フライトアテンダント」。雪質、地形を 問わず、オールラウンドに適応する。7万8000円。(問)バートン03-5738-2555
スノーボードはもともと子どもの玩具から始まった
定番アイテムの基礎知識
スポーツ
【スノーボード】
●一枚の板に両足を置いて、スキーのように雪上を滑るスポーツや遊び。
●もとはただの木の板だったが、’80年代以降、スキーの製造技術を取り入れることで、滑走性と人気も飛躍した。
現在の形の起源は’65年のこと。 米国ミシガン州のジャーマン・ホッペン氏が娘へのクリスマスプレゼントにと、子ども用スキーをボルトで留めて一枚の板を作った。これを使いサーフィンのように滑ったのが評判となり、ブランズウィック社がスノーとサーファーの造語「Snurfer」(スナーファー)の名で玩具として発売。これがのちのスノーボードの原点となった。
その後、スナーファーによる「スノーサーフィン」という遊びが拡大し、各地で板の開発も進む。 また当時の板にはサーフボードを思わせるフィンも付属していて、深雪でなければうまく滑れなかった。 そしてスノーボードの名が広まったのは、’85年の北米スノーボード協会発足がきっかけ。 それまではスノーサーフィンの呼称が一般的だった。
写真/池田佳史 文/桐田政隆 スタイリング/鈴木 肇 取材協力・素材提供/バートン
本記事に掲載されている商品の価格や問い合わせ先、仕様などの情報は、原則として雑誌Beginの連載に掲載された当時の情報となり、現在の仕様や価格、情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。