特集・連載
人は一生のうちにパンツを何枚穿き替える? -「パンツの教科書」
定番の教科書 ネイビージャケットやB.D.シャツ、チノパンといったお馴染みの服はもちろん、スニーカーやデイパに代表される靴、鞄、さらにはスポーツカーや食べ物まで、どのカテゴリにも、いつの時代も変わらない「定番モノ」が存在します。いまもなお、定番が定番たる所以とは? 歴史、ウンチク、名作から今買える新傑作まで、世の定番モノをじっくりわかりやすく解説します。 この記事は特集・連載「定番の教科書」#21です。
HISTORY
よくよく考えてみると、パンツは入浴時などを除き、一日のうちの23時間以上をともに過ごすもの。そう、豊かな人生を送るうえで、上質なパンツは欠かせないのだ。ここでは古代に誕生し、今なお進化を続けるパンツの世界へアナタを案内しよう。
肌にもっとも近い衣服だけに快適さにはとことんこだわりたい。たとえば、カルバン・クライン アンダーウェアの「U707 4」。軽く通気性に優れ、肌触りもなめらかなマイクロファイバー素材が極上の穿き心地を実現する。ナイロン90%×ポリウレタン10%。3300円。(問)ナイガイ03-3634-0781
定番アイテムの基礎知識
下着
【パンツ】
●ズボン式の短い下穿き。ブリーフ、トランクスなど。
●2011年の夏、ステテコが突然 大ブームになったのも記憶に新しい。
男性下着の起源は古く、古代ローマやギリシャでは、適当な大きさの布を腰に巻いたものがパンツの原型だったといわれている。次いで中世・ルネサンス期には、膝まで丈のある上衣が登場。今日のシャツに当たるもので、当時は下穿き、つまりパンツの役割も果たしていた。そして19世紀になると、手首から足首まで覆うユニオンスーツが一般的な下着として定着。20世紀初頭まで男性下着の主流となった。
1930年代になると米国で世界初のブリーフやトランクスが登場するが、男性下着の大革命というべき出来事といえば、1992年のカルバン・クラインによるボクサーブリーフの発売だ。体にフィットするボクサータイプのブリーフは若い世代に広く受け入れられ、デニムやショーツを腰穿きして下着を露出する“見せパンブーム”が起こった。以降、パンツは単なる実用品ではなく、ファッションアイテムとして認知されるようになっていった。
写真/大嶽恵一 文/押条良太(押条事務所) スタイリング/佐々木 誠 菊池秀史 取材協力/グンゼ
本記事に掲載されている商品の価格や問い合わせ先、仕様などの情報は、原則として雑誌Beginの連載に掲載された当時の情報となり、現在の仕様や価格、情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。