特集・連載
ユナイテッドアローズの30周年別注ブレザー5選
ユナイテッドアローズの“BULL” 進化する老舗を標榜し、日本のセレクトショップの草分け的存在であるユナイテッドアローズ。気づけば30周年を迎えました(祝)!! 常にみんなの「欲しい心」のど真ん中を射抜いてきた30年! その集大成としてわれわれが惚れ込んだ逸品をピックアップしました。次に魅了されるのはあなたの番です! この記事は特集・連載「ユナイテッドアローズの“BULL”」#09です。
ユナイテッドアローズといえばミックスファッションの名手ですが、考えてみればブレザーは、スポーツとドレスの双方の魅力を併せ持つアイテム。
30年前の創業当初も、ユナイテッドアローズのセールスパーソンにとってはユニフォームのような存在だったといいますし、深い愛情を持って扱い続けてきたというのも頷けます。
30周年を迎える今季は、日本を代表する名門ブランドへ、個性際立つブレザーを別注! 完成したそれは、やっぱり唯一無二の魅力に満ちていました!!
スラウチ気分満点!のオーバーサイズブレザー
NEEDLES[ニードルズ]
フォルムダウンジャケット
おさがりを着ているかのようにゆったりしたショルダーラインを描く、スラウチな雰囲気満点のアンコンブレザーだ。ワイドなラペルや、コバのミシンステッチがリラックスした趣を後押し。裏地がペイズリー柄というのも、ニードルズらしくてニンマリ。3万6000円。(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
上写真/バンドカラーシャツやベルトレスのパンツと合わせて、このブレザーの持つリラックス感を活かした。ドレスのブレザースタイルとはテイストがまるで異なる、力の抜けた具合が新鮮でしょ? ユナイテッドアローズのシャツ1万3000円、同パンツ1万5000円。(以上、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
綾線がくっきりと表れた、ドライタッチの合繊素材を使用。キャバルリーツイルのようにタフな風合いと、ほのかな艶感を併せ持つ。
NEEDLES(ニードルズ)
ネペンテスの創立者である清水慶三氏によって1995年にスタート。どこか無頼が薫る、ひとクセあるクリエーションにコアファン多し。
コモリらしい上質なタッチ&仕立て
COMOLI[コモリ]
アンコンブレザー
毛足の長い、英国製のカシミア生地を用いたアンコンブレザー。ダーツを排したゆとりのあるシルエットで、自然に落ちる肩線がリラックスした雰囲気を際立たせている。ボタンには紋章が象られた金ボタンを使用。モダンクラシックを地で行く一着だ。23万円。(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
ゆったりしたシルエットだが、着丈はコンパクト。ここではゆったりしたピンクのコーデュロイパンツを合わせて、プレッピーなテイストに。ミドルゲージニットで差したパープルの色みも、さりげないアクセントになっている。カモシタ ユナイテッドアローズのニット2万4000円、チューブ ユナイテッドアローズ コレクションのパンツ1万8000円。(以上、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
英国で織られた、極めてなめらかなタッチのカシミア生地を使用。一目でその上質がわかる、ラグジュアリーな趣に満ちた素材だ。
COMOLI(コモリ)
デザイナー小森啓二郎氏によって、2011年にスタート。シンプルでクリーン、何より上質な日常服で世の服好きを虜にするブランドだ。
これぞモダントラッドな構築美あふれる一着
Kolor[カラー]
ブレザー
ゴージラインが急角度に落ちたワイドラペルや金ボタン、袖口の2つボタンといったディテールに、トラッドな趣漂うブレザーだ。ショルダーは薄いパッドによって構築的に整えられ、タフなドライタッチのウールツイルがその構築美を際立たせている。8万5000円。(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店)
サックスブルーのシャツと、オフホワイトの5ポケットパンツを合わせたアイビー直系なコーデ。王道ともいえる合わせだが古くさく見えないのは、ひとえにジャケットの絶妙な着丈具合や、シャープなフォルムの賜物だ。ここはノータイスタイルでとことん軽快にこなそう。ユナイテッドアローズのシャツ1万3000円、同パンツ1万3000円。(以上、ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店)
ワークウェア然としたザラつきのある、タフな表情のウールツイルを使用。かすれたようなグレー杢の表情にも、豊かなニュアンスあり。
Kolor(カラー)
2004年、阿部潤一氏によって設立。素材の魅力を引き出す術に長け、通称「ブサイクパンツ」(じつはディストリクト命名)は、洒落者定番に。
優雅な趣にあふれるオリーブメルトン
AURALEE[オーラリー]
ブレザー
オリーブ色のライトメルトン生地にフラットな水牛ボタンを合わせた、シンプルにしてヒネりの利いたブレザーだ。ダーツレス&肩パッドのないリラックスした仕立てだが、パターンの妙と素材のモッチリしたコシ感が相まって、美しいシルエットを堪能できる。6万円。(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
ブレザーコーデの定番、プレッピーな趣あふれるチルデンニットベストと合わせて。このとき、インナーはシャツではなくカットソーを挟むと、現代的な軽やかさを演出できる。パンツはブレザーとの色相性がよい、茶系のチェックパンツをチョイス。スローンのベスト2万3000円、ユナイテッドアローズのカットソー8000円、同パンツ1万8000円。(以上、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
あまり見ないフラットな水牛角ボタンも、上品さを後押し。オリーブグリーンのメルトンに、マーブルがかったブラウンのそれがマッチ。
AURALEE(オーラリー)
多様なブランドでパタンナー、デザイナーを務めた岩井良太氏が、2015年春夏にスタート。クリーンで上質なその服は、男女問わず人気。
着崩し自在のユルッとした“黒ブレ”
mando[マンド]
ブレザー
ノッチドラペル×ダブルブレスト、4つボタン1つ掛けと、シンプルながら珍しい意匠を備えた“黒ブレ”だ。ウール×ポリエステルの混紡生地は、高圧のボイル加工を施すことで、クッタリとしたソフトタッチに。品のよさと抜け感を併せ持つ一着である。6万2000円。(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
ブレザーと同色の黒のニットポロを挟み、脱力しつつもシックなスタイルを構築。ポロの衿元からモックネックのカットソーをチラ見せすることで、さりげなくニュアンスUPが狙える。ジョン スメドレーのニットポロ3万3000円、中に着たユナイテッドアローズのカットソー8000円、チューブ ユナイテッドアローズ コレクションのパンツ1万8000円。(以上、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
王道の金ボタンも、表情はさまざま。ロゴを中央にあしらい、横方向に溝を刻んだこちらは、アンティーク調のムラ感にも味がある。
mando(マンド)
デザイナーの高巣満導氏が、1997年に設立。テーラードへの造詣が深く、カジュアルな中にもエレガントな趣漂うウェアに定評がある。
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。