秋のスウェット戦線に狼煙を上げたのは、まさかのニューバランス!

秋のスウェット戦線に狼煙を上げたのは、まさかのニューバランス!

リラックス気分の高まりとともに、ますます盛りあがるスウェットシーン。
有力ブランドがしのぎを削るなか、そこへまさかのニューバランスが参戦!
意外性に驚きながら早速製品を見てみると……これまた仰天のヨクデキなんです!!

 NBがこの秋からタウンウェアに本腰を入れ始めた!というトピックを先月号のBB10で速報しましたが、今回の記事はより突っ込んだ続報。展開アイテムにスウェットがありまして、これが渾身のデキなんです!!

 スウェットはネックのあき具合といった微差が個性となり表れるものですが、NBのそれはもっと根本的に「着心地」が違います! え〜っ、スウェットなんてそもそもが気持ちイイ服じゃん、とスルーするなかれ。これ、一見ごくフツウのパイル裏毛スウェットなんですが、毛足が断然長い!! だから袖を通した瞬間、柔らか〜な弾力に包まれているようなシアワセが味わえるんです♡ スニーカー界のミスター・コンフォート、NBが作ったというのもこりゃ納得。

 ちなみにNBはこの風合いを追い求めるべく、スウェットの聖地たる和歌山県の工場に生地生産を依頼。「タオルを着ているかのような肌触りを実現する」ために、とにかく長い裏毛パイルを求めたそうで、’70年代の「シールフライス機」という編み機に白羽の矢を立てたのだとか。なお、その色合いはグレーにせよ、ネイビーにせよ、シューズのそれを踏襲! ニュートラルな発色にも、”らしさ”が発揮されていて新鮮です。今年も激化しそうな秋のスウェット戦線。異才の新人・NBの参入を、ビギンは拍手をもって歓迎します!!

【解説】

ベーシックなデザインだが、NBスニーカーを彷彿させるグレー濃淡の切り替えや、刺繍のロゴにさりげない存在感あり。またガゼットのステッチが左右非対称なのもアクセントとして利いている。この仕様はヴィンテージのスウェットに見られるもの。そもそもは大量生産の副産物(テキトーに縫った結果)なのだが、本作はあえて、これを味として再現している。なお、本作の魂といえるのがオリジナル開発のスウェット。表地は綿×ポリエステルの混紡で、軽さとシャリ感が特徴的だ。当然、通常のスウェットより吸湿速乾性も高い。一方、綿100%の裏毛パイルは毛足が長く、ふんわりとした優しい肌触り。その心地よさを活かすべく、縫製はアタリ感の少ないフラットシーマだ。

’70年代の特殊な編み機を使い毛足の長い裏毛パイルに

和歌山=吊り編み機の印象が強いが、NBは長い裏毛を作るべくあえてこれを用いず、「シールフライス機」という特殊な編み機で生地を生産。これまた日産でたった20mしか編めないという、希少な素材なのだ。

ビューティ&ユース プレス

児玉孝志さん

リブも長めで、首も詰まりぎみ。さすがNBとあって非常にスポーティなスウェットだと思います。そしてなによりイイのは”色出し”。例えば、少し明るめにしているネイビーも、靴のネイビーの色合いにそっくり。グレーのNBを履いたときの相性はご覧の通りです!

スウェットはネイビー、靴はNB定番のグレーをセレクト!
「トップス、シューズがまさしくオーセンティックな分、パンツは遊んでみました。オーバーオールの上半身をたらしてニュアンスをつけたんです」と児玉さん。パンツは児玉さんの私物。

毛足の長いパイル裏毛がバツグンの心地よさを提供するスウェット。厚手の表地はコットン×ポリエステルの混紡。ヴィンテージライクな顔つきながら軽く、これも心地よさをアシストしている。
スウェット1万6900円、パーカ1万7900円。